2013年12月19日 「柔さ」を触診テクニックに基づき数値化する理論からハンディタイプ計測デバイスが製品化
「柔さ」を触診テクニックに基づき数値化する理論により
ハンディタイプの計測デバイスを製品化
国立大学法人中国竞彩网大学院工学研究院先端機械システム部門の佐久間 淳 准教授が発明した、モノの柔やわさ感触を触診テクニックにより数値化する理論(特許第4967181号)が、ハンディ計測デバイスとして製品化されます。このデバイスによって、迅速かつ簡便にヒト筋の硬さ/柔やわさを数値化することが可能となり、今後、医療、福祉やスポーツ科学等の分野において新たな診断、現象解明、テクノロジーの開発?発展が期待されます。
背景:本学工学研究院の佐久間准教授は、ヒト指で触れた感覚を数値データで表すテクノロジーを研究し、これを弾性係数(ヤング率)で表現する理論?方法を発明し、本学が特許権(特許第4967181号「押込試験方法および押込試験装置」)を保有しております。既にこの方法をデスクトップ型ロボットへ組み込んだ比較的大型の計測システムが実用化されており、食品や樹脂?ゴムなどの分野で普及し始めています。さらに、医療、福祉やスポーツ科学などライフサイエンス分野からはヒトの筋特性の定量的?客観的な計測で利用したいという強いニーズもあって、特に簡便に利用できるハンディタイプのデバイスについて開発要望が多数寄せられていました。
体制:ヒト指で触れた感覚を数値データ化する理論、およびこの理論に基づくシステムのソフトウエアについて佐久間准教授と(株)堀内電機製作所が共同開発し、これに合わせてハンディタイプ計測デバイスを(株)テック技販が開発しました。
成果:ヒト筋の硬さや柔さの簡便な計測実現を目的として、特に従来よりも小さくて持ち運びに便利なハンディタイプの柔さ計測デバイスの開発に取り組みました。この結果、これまで実用化されていなかったヒトの筋の硬さ/柔さを客観的にデータ化する計測を、従来よりも簡便かつ効率的に実現できるハンディタイプ仕様のデバイスとして開発することに成功しました。
今後:新たに開発したハンディ計測デバイスは、身体のあらゆる筋部位における触感を客観的なデータ(弾性係数/ヤング率)で表現できます。このため、効率的?効果的にデータベース化?共有化が図られ、情報の管理?分析が重要な医療、福祉やスポーツ科学などのライフサイエンス分野における診断デバイスとしての利用が期待できます。